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ところででは、年金収入1000万円超とはどんな人だろう。
まず国民年金や厚生年金、共済年金といった公的年金を考えてみよう。
上限の厚生年金保険料を長期間納める 極端な例で考えても厚生年金は年400万円台。
比較的多い人でも300万円台が現実的な額。
繰り下げ受給などの加算を利用しても1000万円には遠く及ばないと社会保険労務士の池田直子氏はいう。
年金収入の中には過去の勤務によって会社などから支払われる上乗せ部分の年金も含まれる。
確定給付型や確定拠出型の企業年金、厚生年金基金が代表だ。
月数十万円の年金額を約束した確定給付型もあり、その分厚いメリットを受けたなら、公的年金と合わせて年1000万円を超えるケースもあっただろう。
財務省によれば、該当者は全国に3000人程度と少ない。
今回は年金収入以外の所得が1000万円を超える人の控除額もさらに引き下げるが、こちらは20万人程度いるという。
一般に年金受給者は年金が生 計維持の基盤でそれ以外の収入を得ることが難しいとされ、税制面で優遇されている。
例えば同じ収入で給与所得控除と公的年金等控除を比較すると、控除額は公的年金等控除の方が大きい。
だが年金受給者もひとくくりにはできなくなったということだろう。
公的年金等控除に初めて上限が設けられることになるが、今後上限が切り下がる可能性もある。
給与所得控除では13年に設けられた上限が徐々に切り下がっており、同じ道をたどるとの指摘だ。
年金受給者の税負担が増えれば、年金か一時金かといった退職金の受け取り方にも影響を与えそうと第一生命経済研究所副主任エコノミストの星野卓也氏は指摘している。
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